動物の収容と実施の主体 ツキネコ北海道 ブログ/小樽市の問題を伝えたいE (2018/5/18) を読んで、気になったところを調べてみました。 |
犬 *1 鑑札のない犬(生後90日以内の犬を除く) |
動物の種類 | 犬と猫 | |
狂犬病予防法 | 法律 | 動物の愛護及び管理に関する法律 |
犬及びねこの引取並びに負傷動物等の収容に関する措置 (平成18(2006)年1月20日 環境省告示第26号) |
都道府県知事は、第六条及び第十八条の規定により抑留した犬*1を収容するため、当該都道府県内に犬の抑留所を設け、予防員にこれを管理させなければならない。(第21条) この法律中「都道府県」又は「都道府県知事」とあるのは、地域保健法(昭和二十二年法律第百一号)第五条第一項の規定に基づく政令(地域保険法施行令第一条)で定める市については、「市」若しくは「市長」又は「区」若しくは「区長」と読み替えるものとする。(第25条抄)*2 |
収容施設 |
都道府県等*3は、犬又は猫の引取りをその所有者から求められたときは、これを引き取らなければならない。(第35条) 前項本文の規定により都道府県等が犬又は猫を引き取る場合には、都道府県知事等*3は、その犬又は猫を引き取るべき場所を指定することができる。(第35条の2) |
都道府県知事等は、法第35条第1項又は第2項の規定により引き取った犬又はねこについて、引取り又は拾得の日時及び場所、引取り事由並びに特徴を台帳に記入すること。 この場合において、所有者が判明していないときは、都道府県知事等は、拾得場所を管轄する市町村の長に対し、当該台帳に記入した事項を通知するとともに、狂犬病予防法第6条第8項の規定に準ずる措置*4を採るよう協力を求めること。(第1の4) |
一号市(指定都市)…札幌市(長) 二号市(中核市)…函館市(長)、旭川市(長) 三号市…小樽市(長) 上記以外の市町村では北海道(知事) |
実施の主体 (北海道では) |
指定都市…札幌市(長) 中核市…函館市(長)、旭川市(長) 上記以外の市町村では北海道(知事) |
引き取った場所の市町村(長) |
▼北海道 └飼い犬の登録と狂犬病予防注射はお済みですか? (保健福祉部 食品衛生課) └北海道狂犬病発生対策要領 (保健福祉部 食品衛生課) ○狂犬病予防法施行細則 ○(エキノコックス症の予防調査のために捕獲収集された動物の指定) ▼札幌市 ○札幌市狂犬病予防法施行細則 ▼函館市 ○(函館市犬による危害の防止等に関する条例) ○(函館市犬による危害の防止等に関する条例施行規則) ○函館市狂犬病予防法施行細則 ▼旭川市 ○旭川市狂犬病予防法施行細則 ○(旭川市畜犬取締及び野犬掃とう条例) ○(旭川市畜犬取締及び野犬掃とう条例施行規則) ▼小樽市 ○小樽市狂犬病予防法施行細則 ○(小樽市畜犬取締り及び野犬掃とう条例) |
条例など (北海道では) |
▼北海道 └動物の愛護 (環境生活部 生物多様性保全課) ○動物の愛護及び管理に関する法律施行細則 ○北海道環境生活部手数料条例 ▼後志総合振興局 └動物の愛護と管理の業務 (環境生活課) └倶知安保健所 └岩内地域保健室(岩内保健所) ▼札幌市 ○札幌市動物の愛護及び管理に関する条例 ○札幌市動物の愛護及び管理に関する条例施行規則 ▼函館市 ○市立函館保健所長事務委任規則 ○市立函館保健所事務専決および代決規程 ○市立函館保健所事務分掌規則 ○市立函館保健所使用料及び手数料条例 ▼旭川市 ○旭川市動物愛護センター条例 ○旭川市動物愛護センター条例施行規則 |
▼小樽市 ○小樽市保健所規則 |
*2 地域保健法で定める市とは…保健所を設置できる市=指定都市(一号市)、中核市(二号市)、政令で個別に定める市(三号市=保健所政令市) | 備考 | *3「都道府県等」「都道府県知事等」とは…指定都市、中核市、政令で定める市・特別区とその長 | *4 公示 |
※引用した法令の文章は、理解を助けるために、適宜改行、省略している部分があります。
▼北海道の犬・猫引き取りの担当部署 動愛法に関することは、道庁では「環境生活部 生物多様性保全課」が担当。各総合振興局では「環境生活課」が担当で、犬・猫の引き取りの窓口は「道立保健所」が担当する。 札幌市(指定都市)は札幌市保健所、函館市(中核市)は市立函館保健所、旭川市(同)は市動物愛護センター「あにまある」が、それぞれ引き取りの窓口になっている。 小樽市が属する後志総合振興局では「環境生活課 自然環境課」が担当し、管内の倶知安保健所、岩内地域保健室(岩内保健所)が引き取りの窓口になっているが、どちらも小樽市は所管区域に含まれていない(小樽市保健所があるから)。 小樽市、小樽市保健所に責任があるのではなく、第一には実施の主体が狂犬病予防法と動愛法で異なることが問題。第二には道が窓口に道立保健所を指定し、小樽市保健所を含めなかったことが問題(動愛法第35条の2)。 |
根拠法 | 北海道 | ||||||
(道庁) | 後志 | 札幌市 | 函館市 | 旭川市 | 左記以外 | ||
小樽市 | 小樽市以外の市町村 | ||||||
狂犬病予防法 | 保健福祉部 食品衛生課 |
小樽市保健所 | (道立)倶知安保健所 (道立)岩内地域保健室 |
札幌市保健所 | 市立函館保健所 | 市動物愛護センター | 道立保健所 |
動物の愛護及び管理に関する法律 | 環境生活部 生物多様性保全課 |
なし | (道立)倶知安保健所 (道立)岩内地域保健室 |
札幌市保健所 | 市立函館保健所 | 市動物愛護センター | 道立保健所 |
指定都市、中核市以外で保健所が設置されているのは小樽市のほか、東京都町田市、神奈川県藤沢市、茅ヶ崎市、三重県四日市市、福岡県大牟田市の計6市。
▼東京都の場合
動物引き取りの窓口は、八王子市(中核市)と町田市(保健所政令市)はそれぞれの市保健所で、それ以外の市区町村は東京都動物愛護相談センター(本所、多摩支所)が窓口。八王子市、町田市は一時収容しかできないため、最終的には東京都動物愛護センターに移送される、と。その上でセンターでは一定期間の飼養管理をするとともに譲渡事業を行っているとのこと。
▼神奈川県の場合
藤沢市(保健所政令市)、茅ヶ崎市(同)とも引き取りについてウェブサイトには明記されていないが、神奈川県動物保護センターが飼養管理するとともに譲渡事業を行っているとのこと(殺処分ゼロ)。
▼三重県の場合
四日市市(保健所政令市)は四日市市保健所が窓口。引き取りについてウェブサイトには明記されていないが、三重県動物愛護センター「あすまいる」に移送されている模様。譲渡事業もここで行われている。
▼福岡県の場合
大牟田市(保健所政令市)は大牟田市保健所が窓口。引き取りについてウェブサイトには明記されていないが、収容・譲渡事業もここで行われている模様。